避難者からの法律相談


震災及び原発の被害のために、
東京に避難している被災者の方の法律相談
実施する機会を得ました。
新設の都営住宅を被災者に一時貸し出ししている
避難者用の住宅の集会所での法律相談でした。
元々住んでいた場所、その原発からの距離、
ご職業、現在の放射線の状況によって、
問題は様々でした。

現在、東京電力への損害賠償が始まっています。
そこに、請求できる範囲に関する相談も多くありました。
しかしながら、避難者の多くは、
現在も避難生活が続いるので、日々損害が発生し続けている
状態です。
東京電力へは、最大でも、請求する日までの損害しか、
請求できず、法律上の一分請求にしかなりません。
一部請求しかできないという意味で、
今回の原子力損害に関する解決には相当時間が
かかると思いました。
被害回復は、原則は、元の状態に戻すことです。
元の状態に戻せないのなら、
その分を金に評価して、賠償しなくてはなりません。
だから、避妊せざる得なかった時間について、
損害賠償が発生します。
相当長期に渡って、避難が解消する見通しのない方は、
人身被害の後遺障害による損害賠償と同様、
何らかの形で、どこかの段階で、打ち切りが発生する
と思われます。
大変に厳しい問題だと思いました。