民事裁判での和解
民事訴訟では、
和解で終わる場合が
多くあります。
私の場合ですと、
しっかり数えたことはありませんが、
8割方、訴訟上の和解か、
訴訟外で和解して訴訟を取り下げています。
判決に至る場合は2割もないと思います。
弁護士としては、
和解による解決は、
最終的な解決となること、
(控訴や再度の訴訟がない)
和解の履行が期待できること、
判決では得ることができない、
謝罪や、再発防止決意が得られること、
早期解決になること
等のメリットがあるので、良い解決だと思います。
しかしながら、
弁護士として良い解決だと思う和解も、
依頼人から見ると、必ずしもそうではないようです。
和解条件は、依頼人が希望する水準よりは
相当低い水準になることが多くあるからです。
依頼人にとっては100点満点で30点ぐらいのところで
和解せざるを得ない場合が多くあります。
また、和解を勧める弁護士は、
面倒臭がっているように見えることも
あります。
依頼を受けた弁護士としては、
和解が、その事案にとって
最良の解決であることを
何とか説得しようとします。
しかし、それが、
常に依頼人のための活動と
理解されないことは
残念です。
なお、和解せずに戦うことを
標榜している弁護士さんも
いるようです。
しかし、私は、民事訴訟は、
依頼者の目的達成の手段に過ぎないと
考えているので、
目的達成に合理であれば、
判決を得ること自体に意味はないと
思います。