元依頼者のお見舞い
弁護士になりたてのころから
5年以上に渡って、争ってきた
医療過誤に関係する事件の依頼者の
お見舞いに行って来ました。
その事件は、私以外の5名の弁護士が関与し、
結局、全面敗訴に終わったのですが、印象深い事件でした。
何が真実かを裁判で証明することは、容易でないと
学んだ事件でした。
その時のご依頼者が原発不明の末期がんに
なったということを聞いたので、事件関係者が
そろって、お見舞いに行ったのです。
食事はできるけれど、小腸の途中から
体外に出るようになっているため、栄養が取れず満腹感がなく、
高カロリー輸液で生活しているそうです。
歩くこともでき、一見はお元気そうでした。
裁判上では結果はでなかったものの、
医療過誤の被害者として、医療改善活動に
取り組んで来られました。
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私自身は、時間の関係から、患者の権利活動自体には
参加していないものの、当然、弁護士、歯科医師として、
医療の安全には強い関心があります。
そのような活動を継続していらしたことに敬意を表していました。
こうした活動に期限ができてしまったことを、
残念に思っていらっしゃいました。
残された時間を思う存分生きてください、と思い、
また、残された時間の多くを共にする奥さんが
疲れすぎないようにと思いながら、
お見舞いを終わりました。